昨今とかく話題にされがちな番手問題。
わたしもブログで番手の話題に触れることがありますが、
このたびの月組『1789』を観ていたら
楽しすぎて番手とかどうでもよくなりました。
宝塚らしさはないのかもしれない
『1789』を見ながら、
「これって誰がどの役をやっても一緒なのでは…」
と思いました。
これは極論だと思うのですが、
番手があまり関係ないという点では
『1789』はいまの月組に合った演目だったと思います。
宝塚らしいピラミッドを見たいという人にとっては
あまり向かない演目だと思いますし、
こういう作品を宝塚で上演すること自体
どうなんだろうという向きもあるかもしれません。
ただ、月組ファンの個人的な感想としては
とにかく楽しかったです。
あまり深いストーリーがないという点では
フランス革命を題材にしたショー作品のような感じもしました。
小池先生のおことば
プログラムには小池修一郎先生が
スイスで『1789』を観たときの感想が書かれていました。
その中に「“堅く考えないで”と言われているようだった」という一節があり、
わたしも同じことを思った!と親近感を覚えてしまいました。
大衆娯楽として楽しく観るのがいいみたいです。
さらに
「パリ製スペクタキュルの多くはDVD販売され、
それらはYouTubeでも見ることができる」
と書いてあります。
それは大丈夫なのかな…?とちょっと心配になります。
スペクタキュルの「キュル」も気になりますね。
カピバラさんの鳴き声みたいです。
今回の小池先生のコメントページはかなり興味深く読みました。
カッコつけたポーズで決めている写真にも注目です。
娘役の配役の謎
小池先生のコメントの中でも
ちゃぴをアントワネットに据えた点に触れていました。
ヒロインはアントワネットでなくてはならなかったとか。
わたしも実際に観てみて
たしかにマリー・アントワネットのちゃぴはすごく似合っていたし
トップ娘役がやるべき役というのもわかるけれど、
だからといってトップコンビの絡みがほとんどない点については
これで良かったのかなぁと思ってしまいました。
ただ、オランプやソレーヌを役替わりにしたことは
そういう事情もわかる気がしました。
この作品、娘役の役が極端に少ないのです。
まいまい、なつこ、くれあ、さち花、ちゅーといった顔ぶれが
まだモブのような役のままなんですね。
5年前ぐらいから立ち位置が変わっていないような気がしてしまいます。
そういう意味ではやっぱりわかばちゃんとくらげちゃんはヒロイン候補として、
みくちゃんやはるちゃんは別格候補として大事にされているのかな?と思いました。
【『1789』感想へのリンク】
1789回観たいと思った月組『1789』
『1789』はまさおの代表作となるのか?感想その2
主要キャストはみやるり一人勝ち?『1789』感想その3
月組が誇る娘役たちに注目『1789』感想その4
印刷工のダンスがうますぎる『1789』感想その5
とにかく観に行ったほうがいい『1789』感想その6
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