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moonたいへんご無沙汰ですが元気にしています。
宝塚への関心が薄れていてぼんやりニュースを追っている程度ですが、
このたび月組公演『I AM FROM AUSTRIA』を見てきて、
「行ってよかった!」と心から思っています。

I AM FROM AUSTRIA

『I AM FROM AUSTRIA』が原題だというのは存じ上げていますが、
そのまま日本でやるとタイトルの覚えづらさで損している気がします。
IAFAという略称もちょっとわかりづらい感じ。
だからといって「アイアムフロムオーストリア」は微妙だし、
邦題「私はオーストリア出身です」では台無しです。

そんなことを思いつつ劇場に行き、人物相関図だけ見て挑んだら、
「こんな面白い話だったの!?」と衝撃を受けました。

どことなく『All For One』っぽいな、と思いました。
設定は違いますし、三銃士が出てくるわけではないですが、
全体に漂うテイストが似ています。
個人的には『All For One』より好きです。

スマホが出てくるので、時代は現代ということでいいのでしょうか。
そのわりにどこか古めかしさが感じられて戸惑いました。
そこが味わいなのかな?という気もします。

ホテルが舞台なので『グランドホテル』を思い出しましたが、
正反対とも言えるようなテイストです。

宝塚らしくないところもありますが、
お話がわかりやすくて音楽がいいという点で、
初めて宝塚を見る人にもおすすめできる作品だと思います。

ちなつおかえり!

美弥るりかさんの退団に伴い、月組もう見なくていいかな……と思っていたものの、
「やっぱりゆりちゃんを見たい! そうなるとからんちゃんも!
 そういえばちなつが帰ってくる!」と思い、チケットを取りました。

6年ほど前、宇月颯さん、紫門ゆりやさん、煌月爽矢さんが
「としゆりゆうき」としてよく使われていた時期がありました。

ちなつは新人公演主演がダブル主演の一回ということもあって、
「としゆりゆうき(ちなつ)」みたいな扱いだったと思います。
(4人で使われていたこともあるので、必ずしもこうとは限りませんが)

それが花組から帰ってきて階段を一人で降りるポジションになるとは!
数年前からタイムリープした人がいたら「えっ?」と戸惑う状況です。
こういうこともあるんだなぁ、これだから宝塚は面白いなぁ、と思いました。

ちなつパパはベストファーザー賞受賞間違いなしのすてきなパパでした。
ポーの一族のクリフォード先生との違いも楽しめます。

ゆりちゃんの警官、笑顔がキラキラしていてすごくかわいかったです!
まだまだああいう若い役が似合うなぁと思いました。
小難しい表情の役よりこういう役をやらせてあげて!という感じです。

からんちゃんは宝塚歌劇におけるホームレスの正解を出してきたなと思いました。
「ぬし」だけどけっこう若いんだろうなという感じ。
みんなからの信頼が厚そうなところも伝わってきます。

そのほか思ったこと

主人公ジョージは「ただのボンボンじゃねぇか、甘えんな」って役になりそうなところ、
たまきちがやると不思議と頼りになりそうな、魅力的な役になるのがすごいです。

今回、煽りとか皮肉とはではなく「たまきちいつ辞めるんだろう?」と思いました。
若いトップスターで、退団はずっと遠いところにあると思っていたのが、
そろそろ出口が見えてきたかなという印象。

さくらちゃんもハリウッド女優として違和感のない仕上がりでした。
山小屋の朝の場面はドキドキしますね。
グランドホテルほどあからさまじゃないのに、それがよりエロいというか。

わたしの見に行った回は高校生の団体がいて、
子どもと一緒にラブシーンを見て気まずくなるお母さんの気持ちになりました。

れいこちゃん2番手おめでとうございます!
嫌なマネージャーの役ですが、そこまで悪役悪役した感じではありません。
「嫌なマネージャー」という駒として作られた役のような気がして、
役自体がちょっといまいちかなと感じました。

それでもれいこちゃんが演じるとかっこよかったです。
フィナーレはじめの銀橋渡りはじーんとしました。

心残りはターミネーターを見逃したこと(舞踏会にいたらしい)。
最初の方でシュワちゃんの話題が出てきたので、
シュワちゃんにちなんだものが出てくるかな?と期待していたのに、
ターミネーターに気付かなかったとは不覚です。

代わりに二人がヘリコプターに乗るところで、
「コマンドーの『羽のついたカヌー』のオマージュか?」
と思ったのはたぶんわたしだけでしょう……。

IAFA感想後編→

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