見てまいりました花組『ポーの一族』。
よりによって雪の日で琵琶湖線が遅れていて不安でしたが、
電車が動いていればなんとか着くものですね。
開演時間に間に合い、無事に観劇できました。
原作を読んでいってよかった
原作を読んでいたおかげでストーリーがすんなり理解できました。
「あーそこ残すんだ」「あのセリフ言わないの?」などと、
原作と対比して楽しむことができたので、
わたしの場合は読んでいって正解でした。
ただ、このあとどうなるのかな?というワクワク感には欠けます。
「このあとあれがああなってこうなって」と気持ちが沈んでしまいました。
心の準備ができてよかったと思うか、
知らないで見たほうがよかったと思うか、人それぞれだと思います。
ヒロインはだれ?
宝塚のトップコンビとしてのヒロインはシーラですし、
原作でもっとも比重の大きな女性といえばメリーベルだと思うのですが、
この舞台版ではアランがヒロインなのかな?という気がしました。
男性なのでヒロインという言い方は違うかと思いますが、
これってそのまんま『エリザベート』ですよね。
エドガーがトートで、アランがエリザベートです。
エドガーの影は黒天使みたいですね。
同じ姿の人たちがたくさん出てくるあたり、
ものまねの「B’z軍団」をちょっと思い出してしまいました。
宝塚的なミュージカルにすると自然とエリザベートっぽくなるのか、
わたしが小池作品だと思って見ているからそう感じたのかわかりませんが、
すごく似たものがあるなと感じました。
また、みりおとれいちゃんの並びが素晴らしい!
みりおが6期上なのに見た目の学年差を感じさせないあたり、
年を取らないエドガーそのものだなぁと思って見ていました。
華優希ちゃんのメリーベルがすごかった
今回『ポーの一族』は主要キャストがみんなハマリ役で、
まさに「漫画から抜け出たかのような」という感じだったのですが、
特に華優希ちゃんのメリーベルが素晴らしかったです。
正直なところエドガーみりおやアランれいちゃんは、
「似合って当然」みたいなところがあったと思います。
これまでにすでに大きな役をこなしてきていて、
この大作でもしっかり演じてくれるだろうという安心感がありました。
しかし華優希ちゃんは何度かヒロイン経験があるといっても、
本公演ではまだそれほど大きい役がついていなかったため、
わたしとしてはまだよく知らない状態でした。
原作で見てもメリーベルはとにかくかわいく描かれていて、
エドガーが守りたくなる気持ちに納得してしまいます。
華優希ちゃんのメリーベルは、
原作におけるメリーベル本人が降臨したのかと思うような、
ハマリ役という言葉では足りないほどのメリーベルでした。
エドガーの妹役として、まったく遜色ない演技を見せています。
プログラムにメリーベルのスチール写真が載っているのもよかったです。
下級生だと役の姿のスチール写真がないことが多いですからね。
しばらくは「メリーベルの子」のイメージになりそうですが、
今後どんな役を演じていくのかとても楽しみです。
お知らせ
わたしの小説家デビュー作『成瀬は天下を取りにいく』が新潮社から3/17に発売されます!滋賀県大津市が舞台の作品で、西武大津店やミシガンが登場します。
読んでいただけるとうれしいです。