12月はなにかと慌ただしくて、
ファントムを見に行ったのも遠い昔のことのような気がしますが、
前回の感想で書いていなかったことを書いておこうと思いました。
素晴らしいミュージカルで、一度だけでも見られてよかったです。
キャリエールとエリック
キャリエールとエリックが親子というのはネタバレなのでしょうか……?
一応キャリエールはエリックの父ということを隠しています。
今回の雪組ファントムを見て思ったのは、
二人がちゃんと親子に見える!ということでした。
エリックがキャリエールに対してわがままを言っているようにも見えて、
二人の関係性がすごく上手く表現できていると感じました。
最後、エリックが「父さん!」と言うところ、
あれはキャリエールにだけ聞こえている声なのかな?と思ったのですが、
スカイステージのNOW ON STAGEでひとこちゃんがそこに触れていて、
団員にも聞こえているらしいことがわかりました。
むしろキャリエールもエリックと一緒に死んだのかな?
と思ったのですが、それはちょっと違うでしょうか。
一緒に見に行った夫はキャリエールについて、
「エリックに対して言えることが『地下に行こう』だけなのが悲しい」
と言っていて、たしかにそうだなと思いました。
あと夫が絶賛していたのは、
「クリスティーヌが声が出なくなるところがすごく上手かった」とのことで、
「そこ?」と思いましたが、たしかに上手かったですね。
あーさのアラン・ショレ
アラン・ショレがあーさということを忘れていて、
「あれ誰……あーさ? あーさなの?」みたいな感じでした。
ファントムは登場人物それぞれに悪いところがあるのですが、
この人はよくわからないまま巻き込まれている感じで、
「一概に悪いとは言えないけれどもう少しなんとかできなかったのかな?」
という感じがします。
ただ、妻のカルロッタが殺されたあとの演技で、
「この人は本当にカルロッタを愛していたのだな」と感じました。
頭に思い浮かんだのは、観劇の数日前に読んだ野村克也さんのコラムです。
ノムさんの告白「沙知代よ、君がいない毎日は本当につまらなくて」
この中に「悪妻かどうかは私が決める」という一節があって、
わたしはこのくだりにすごく感動しました。
ファントムにおけるカルロッタは「ひでえ女だな」としか思えないのですが、
アランにとってはかけがえのない存在だったのだろうと胸に迫るものがありました。
フィナーレが豪華
今回「ファントムはこんなに悲しい話だったのか!」とずーんとしていたのですが、
そんな気分を吹き飛ばしてくれるようなフィナーレがついていたのがよかったです。
通常、一本物のフィナーレはおまけ感がありますが、
今回は短いショーを見たような気分になりました。
だいもんときほちゃんのデュエットダンスは圧巻でした。
言葉がなくてもストーリーが見えるというか。
「本編で結ばれてほしかったー」なんて思ってしまいましたが、
本編とフィナーレが別物だからこそ実現する世界なのでしょう。
宝塚大劇場の双眼鏡レンタル
いつも持って行くオペラグラスを忘れてしまい、
オペラグラスなしでもいいかなー、でも一応あったほうがいいかなー、
と迷ったあげく、はじめてレンタルしました。
貸出料500円、保証料5,000円で、5,000円は返却時に返ってきます。
レンタルされた双眼鏡には「宝塚大劇場」の文字が入っていました。
緑色の双眼鏡だったのですが、これって雪組公演だからでしょうか?
わたしのオペラグラスはヨドバシカメラで2,000円ぐらいだったと思います。
レンタル用はAmazonで約5,600円の商品。
いつも使っているものより高いだけあって、視界がクリアな気がしました。
お知らせ
わたしの小説家デビュー作『成瀬は天下を取りにいく』が新潮社から3/17に発売されます!滋賀県大津市が舞台の作品で、西武大津店やミシガンが登場します。
読んでいただけるとうれしいです。