『ポーの一族』本編に関しては「うまくまとめたな~」という感じで、
正直なところそこまで衝撃を受けたわけではありませんでした。
しかしその後にはじまったフィナーレがすごい!
あぁこれが花組男役……と天を仰ぎたい気持ちになりました。
フィナーレがすごい
男役が順番にみりおに絡んでいく場面。
まずマイティーが絡んで、ちなつが絡んで、あきらが絡んで、
すでに心臓バクバクいっているところに、
後ろかられいちゃんが出てくる構成完璧じゃないですか。
劇場じゃなかったら「ひゃー!」と叫んでいるところでした。
この場面は本当に素晴らしかったです。
目がいくつあっても足りないというのはこのことかと思いました。
『ポーの一族』本編はわりと重いところが多いせいか、
みなさんが全力で発散しているかのようなすごい熱量でした。
みりおとゆきちゃんのデュエットダンスもよかったです。
宝塚に詳しくない人は「なぜシーラと?」となりそうですが、
(そもそもシーラの人というのもわからないかもしれない)
みりおとゆきちゃんとのバランスがちょうどいいですね。
宝塚らしいものを見たーと思って帰れそうです。
男役のみなさん
気になった男役のみなさんについてつらつらと述べます。
瀬戸かずやさん
エドガーの義父であるフランク・ポーツネル役です。
エドガーへの当たりが強くて嫌な人だなという印象だったのですが、
舞台で見たらカッコよすぎてどうでもよくなりました。
シーラもフランクの望みならバンパネラになるだろうなという感じです。
鳳月杏さん
医師のジャン・クリフォード役です。
こちらも原作では女たらしの嫌な人という感じがしたのですが、
ちなつが演じると魅力的な男性ということが際立っていて、
ジェインとの関係もそれでいいんじゃないのと思ってしまいました。
水美舞斗さん
バイク・ブラウンは原作とがらっと違うキャラクターになっていましたね。
原作にはない大仕事も担っています。
もはやオリジナルキャラクターのような存在ですが、
ちゃんと『ポーの一族』の世界に溶け込んでいました。
冴月瑠那さん・矢吹世奈さん
『ポーの一族』2巻で大きな役割を果たすオズワルドとユーシスですが、
原作を読んだ人は「出番それだけ?」と心の中で突っ込んだことでしょう。
もうちょっと見ていたかったです。
オズワルドの冴月瑠那さんがちゃんとエドガーに似ているところや、
ユーシスの矢吹世奈さんがミステリアスな雰囲気を醸し出しているところが、
とてもよかったです。
グレンスミスも原作と比べて出番が少ないですけどね。
これはそれほど不自然には感じませんでした。
天真みちるさん
タソは本当にいい役者さんですね。
それでいて目立ちすぎることなく、
ビルもハロルドもイメージにぴったりでした。
いまの花組でしかできない
男役も娘役も『ポーの一族』のキャストにぴったりで、
小池先生が「いまこそ上演できる」と考えたのにも納得です。
しかしこの先まったく再演しないとも限りません。
何年後かにまたエドガー役者が現れるかもしれないからです。
初演と比べられるのはかなり分が悪そうですが、
それはそれでまた見てみたいと思います。