スカイステージで、
『For the people —リンカーン 自由を求めた男—』を見ました。
轟さんのリンカーンが素晴らしかったです。
ゆきちゃんのメアリーもかわいくて、見事なヒロインでした。
リンカーンがすごい
とてもミュージカルらしいミュージカルでした。
ストーリーは単なるリンカーンの伝記という感じですが、
無駄に子ども時代から描くのではなく、
主な出来事に絞っていたところがよかったと思います。
わたし自身、リンカーンというと南北戦争と奴隷解放といった、
断片的なイメージしかありませんでした。
このミュージカルを観て、リンカーンの人物像がわかった気がします。
そのリンカーンを演じる轟さんが素晴らしかった!
最初はイメージと違うかな?と思っていたのですが、
だんだん我々の知るリンカーンの顔かたちになっていくのがすごいです。
徐々にのぼりつめていく様子が、視覚的にもわかりやすくなっています。
轟さんにリンカーンを持ってきたのは大正解でしたね。
ほかにも轟さんに似合う偉人はいるのでしょうが、
今回のリンカーンはとにかくハマっていました。
主要メンバーも素晴らしい
轟さんの妻メアリーはゆきちゃん。
『邪馬台国の風』を観に行って「ゆきちゃんいいね」と思っていたところに、
このメアリーを観たら一気に好きになってしまいました。
轟さんの相手役でも学年差を感じさせず、ちゃんと夫婦に見えます。
歌も演技も上手で、ヒロインとしての仕事をばっちりしてくれていました。
リンカーンと対立する役はあきら演じるスティーブンです。
この役もとてもいい役でしたね。
少年漫画のわかりやすいライバルという感じでした。
しかも美しくて、あきらにぴったりの役だったと思います。
そしてなんといってもれいちゃん!
ちょっと塗りすぎじゃないかな…と思うような黒塗りメンバーの中でも、
ひときわ輝いて目立っています。
轟さんとれいちゃんが出会うシーンは鳥肌が立ちました。
この二人が手を組んだら勝てる気がしません。
マイティーのエルマーも良い役でした。
花組にはマイティー枠があるのかな?というぐらい、
活躍の場を与えられているような気がします。
その他思ったこと
ラストにどうなるかわかっていなくて、びっくりしました。
歴史の教科書にも書いてあった気がします。
教科書の文字ではなんとも思わないようなことでも、
こうやってストーリーをなぞると
「さぞかし無念だっただろうなぁ」と悔しくなりますね。
英真なおきさんのリー大佐もよかったですね。
チョイ役かと思っていたら、かなり重要人物でした。
リンカーンとの二人のシーンは見ごたえがありました。
“Government of the people, by the people,
for the people” の盛り上がりがすごかったです。
見終わった後も轟さんの声が脳内で駆け巡りますね。
数年後に轟さんで安易に再演しそうな気がしますが、
そういうことはせずに、このまま閉じ込めておいてほしい公演でした。
お知らせ
わたしの小説家デビュー作『成瀬は天下を取りにいく』が新潮社から3/17に発売されます!滋賀県大津市が舞台の作品で、西武大津店やミシガンが登場します。
読んでいただけるとうれしいです。