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free春原弥生さんの『宝塚語辞典』を読みました。
宝塚初心者から、宝塚のことをよく知っている人まで、
イラストたっぷりで楽しめる一冊になっています。
どんな本なのか、ご紹介します。

宝塚語辞典の概要

『宝塚語辞典』は2017年2月10日に発行されました。
辞典とはいえソフトカバーで200ページ、厚さは2cmぐらいです。
どんどん読み進めることができました。

「宝塚歌劇にまつわる言葉をイラストと豆知識で華麗に読み解く」
というサブタイトルどおり、豊富なカラーイラストが入っています。

著者の春原弥生さんは宝塚ファンのイラストレーターで、
随所にこだわりが見られる仕上がりになっています。
この企画が持ち上がってから完成まで3年がかかったのだとか。

宝塚ファンあるあるの4コマ漫画や、トップスター年表、
元タカラジェンヌへのインタビュー、宝塚大劇場案内など、
盛りだくさんの内容になっています。

宝塚語辞典の感想

わたし自身そこそこ宝塚の知識はあるほうだと思っていますが、
新しい発見もたくさんありました。
初心者の方にもぴったりだと思います。

中でも良かったのはこれまでの公演のロケット衣装です。
「やっぱり『風の錦絵』は異色だな~」とか、
「『1789』は6通りもあるのか……」など、楽しく見ることができました。

一応宝塚歌劇の公式サイトにも「宝塚用語辞典」があるのですが、
かなり当たり障りのない内容になっています。

それに対して『宝塚語辞典』では、インターネットでよく使われる、
「すみれコード」「理事」「路線」などの言葉も収録されていて、
かなり実用的な内容になっていると思いました。

「月組ジャンプ」のところで、
発案者が榎登也さんであることに触れられていたのもうれしかったです。
ファンならうれしくなるような、細かいポイントが見つかることでしょう。

細心の注意を払って書かれている印象はありますが、
いくつか間違いが見つかりました。
ディープなファンにとっては間違い探しをするのも楽しいかもしれません。

宝塚歌劇の時の流れは早い

この本が発行されてからまだ2ヶ月経っていないのに、
すでに状況が変わっているところがあります。

たとえば「ルキーニ伝説」の項で、
過去のルキーニがすべてトップスターになる法則を紹介。
「望海風斗と最新ルキーニ、愛月ひかるは果たして!?」
と書かれています。
当時はまだ雪組次期トップが発表されていませんでした。

また1年後に読むと、
「このころはまだこういう状況だったんだなー」
と思うところが増えることでしょう。

また数年後に改訂版を出してもらえるといいかと思いますが、
きりがなくて大変そうだなぁ~なんて思ってしまいました。

お知らせ

わたしの小説家デビュー作『成瀬は天下を取りにいく』が新潮社から3/17に発売されます!
滋賀県大津市が舞台の作品で、西武大津店やミシガンが登場します。
読んでいただけるとうれしいです。